福岡県薬物乱用防止啓発サイト

誘い例

「一度くらいなら使っても大丈夫さ。」
一度でも乱用すれば、薬物がもたらす超刺激的な快感体験が脳に記憶されます。一度でも乱用すれば、必ずもう一度使いたいという強い欲望が生じ、その欲望と一生闘い続けなければならなくなります。意志の力で何とかなるものではないのです。「一度だけなら」という好奇心から、泥沼にはまってしまう事例が多いのが事実です。
「ダイエットにいいよ。」
覚醒剤など、一部の薬物には、薬理作用上、食欲を減退させやせる効果があります。しかしそのやせ方はきれいになるのとはほど遠く、やつれた感じで不健康にガリガリにやせるといった印象です。薬物の効果が切れれば、その反動で過食状態となり結局太る結果となるのです。太るのが怖くて、薬物乱用の泥沼にはまってしまう事例が多いのが事実です。
「アルコールだって、タバコだって、体には害があるけど、みんなが依存症になるわけではないだろ。薬物だって害があるけど、みんなが依存症になるわではない。人に迷惑をかけない範囲でやれば個人の自由だろ。はまらなければいいんだよ。」
一度でも乱用すれば、薬物がもたらす超刺激的な快感体験が脳に記憶されます。一度でも乱用すれば、必ずもう一度使いたいという強い欲望が生じ、その欲望と一生たたかい続けなければならなくなります。薬物の依存性は、アルコールやタバコのレベルとは問題にならないくらい強力なものなのです。
これは、チンパンジーを使った動物実験でも証明されています。死ぬまで薬物を求め続けます。
多くの人は、初めは「自分は依存症にならないから大丈夫」と思っていますが、どうにもならなくなるのです。それから、薬物依存の場合、他人に迷惑をかけないなんてことは、ほとんどあり得ません。
不安、幻覚、被害妄想等が現れ、精神錯乱を起こしたり、妄想や幻覚によって殺人、放火等の凶悪犯罪を起こすこともあります。薬物を入手するため、借金したり、窃盗、詐欺、売春などの犯罪を平気で犯すようになります。
決して、個人の自由なんてレベルの話ではないことを理解してください。
「注射じゃなくて、あぶりなら大丈夫さ。」
薬物を加熱気化し、吸引する方法(あぶり)が新たな乱用者を生み出しました。注射より使用コントロールを失いやすく、早期に精神症状が出やすい等の症例報告もあります。あぶりが注射より安全などという根拠はまったくありません。
「嫌なことが忘れられる。ストレスを解消させてくれるよ。」
薬物の強い快感のため、そうかもしれません。
しかし、それは一時的なものであり、ストレスの原因を取り除いてくれるわけではありませんから薬物の効果が切れれば、ストレスが何倍にもなって不快な症状となってかえってきます。
どんな薬物でも、快感を味わった後には、地獄が待っているのです。
「使いすぎず、うまく付き合っていけば大丈夫さ。安全な使い方があるんだよ。」
そんなことができれば、これだけ多くの検挙補導者は出ません。完全な嘘です!
薬物を止めることができずに苦しんでいる人達は大勢います。薬物は一度でも乱用すれば、強い快感のため、また使いたいという強い欲望が生じ、その欲望と一生戦い続けなければならなくなります。依存症になると、自分の意志ではどうにもならなくなるのです。うまい付き合い方、安全な使用法など絶対に存在しません。
一回一回の使用が、確実に脳神経細胞を破壊し続けていきます。脳細胞は一度壊れれば二度と元には戻りません。