危険ドラッグとは?

危険ドラッグは、法律の規制が及ばないかのように「合法ハーブ」や「合法アロマ」などと称し、
あたかも身体に悪い影響がなく、安全であるかのように見せかけて販売されています。
しかし、麻薬や覚醒剤などと類似した成分が含まれており、麻薬などよりも強力な作用を持つ製品も
ある大変危険な薬物です。死亡例も多数報告されています。
また、幻覚や興奮作用により、他人に危害を加えたり、交通事故などを起こす例も多数報告されています。
麻薬や覚醒剤より安く、インターネットなどで手に入りやすいため、若者を中心に広がっていますが、
好奇心や軽い気持ちで使用すると一生を台無しにする恐ろしい薬物です。

植物片:「お香」などと称して販売
液体:「アロマ」などと称して販売
粉末:「バスソルト」などと称して販売

パッケージのデザインやカラフルな液体などから、危険な薬物に見えないため、きれい、かっこいいという印象を持ってしまいますが、中身は何が入っているか分からない大変危険なものです。

危険ドラッグはなぜ危険?

危険ドラッグの製造業者は、麻薬や覚醒剤などの規制された成分の化学構造を少し変化させた化学物質を使って危険ドラッグを作っています。化学物質は構造を少し変化させただけでも人体への影響が大きく変わることもあるため、危険ドラッグの中には麻薬や覚醒剤よりも更に危険な物質が含まれていることがあります。

(1)覚醒剤(メタンフェタミン)
(2)α -PVP
指定薬物(H24.11.16施行)
麻薬(H25.3.1施行)
(3)4-fluoro-α-PVP
指定薬物(H26.1.12施行)

※(2)は覚醒剤(1)に似せて作られた危険ドラッグ。(2)が法で規制されるとその構造の一部を変化させた(3)が流通した。現在はどちらも規制の対象。

医薬品であれば、数年かけて動物実験や臨床試験を実施し、人への安全性・毒性などを十分に確認したうえで販売されています。しかし、危険ドラッグに含まれる化学物質は、人への安全性・毒性などが確認されておらず、また、各製品にどのような化学物質がどれくらい含まれているか全く分かりません。つまり、いきなり自分の体で人体実験をしているようなものです。
そのため、危険ドラッグを使って意識不明等で倒れてしまったとしても、どんな化学物質による影響かが全く分からないため、どのように治療すればよいかも分からず、死亡してしまうこともあります。

危険ドラッグの所持や使用は合法?

危険ドラッグの販売業者は危険ドラッグを合法と称して販売していますが、実際には規制された成分(指定薬物※など)を含んでいることも多く、持っているだけで処罰されることもあります。
以前は指定薬物の所持や使用については罰則規定がなかったため、使用者が処罰されることはありませんでした。しかし、平成26年4月からは指定薬物の所持等についても処罰(3年以下の懲役又は300万円以下の罰金)の対象となりました。
実際に指定薬物を含んだ危険ドラッグを持っていたために多くの人が検挙されています。
危険ドラッグの中には麻薬に指定された成分を含んでいるものもあり、そのようなものを持っていた場合はより重い処罰(7年以下の懲役)を受けることもあります。

※指定薬物:中枢神経系の興奮、抑制、幻覚の作用を有する蓋然性が高く、人の身体に使用された場合に保健衛生上の危害が発生するおそれがある物。「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」により製造、輸入、販売、所持、使用等が禁止されている。

危険ドラッグを使用した者が起こした事件・事故

  • 福岡市中央区天神の街中で男が危険ドラッグを吸って車を暴走させ、歩行者12人に重軽傷を負わせた(2014年、福岡)
  • 東京都池袋駅付近の路上で男が危険ドラッグを吸った直後に車を運転し、意識が朦朧とした状態で運転した結果、歩行者に突っ込み、次々にはねた。これにより6人が重軽傷を負い、1人が死亡した。(2014年、東京)
  • 東京都世田谷区のマンションで男が隣人の女性に対し、いきなり奇声をあげながら刃渡り約12cmのナイフで切りつけ、額や顔など11ヶ所に全治2週間のケガを負わせた。(2014年、東京)